観光庁長官賞:三条市(新潟県三条市)

概要

産業、経済、文化及び観光の新たな交流の促進を目的に、インフラ整備事業を「産業観光」と結び付け取り組んでいる。国道289号の福島県境区間は 「八十里越」と呼ばれ、古くから交通の難所として現在は交通不能区間となっており、一日も早い全線開通が望まれている。これまで工事現場の見学などは、 安全面等を考慮し危険を伴うとして積極的に行われなかった。しかし、完成後では体感できない土木技術の迫力や工事期間中でなければ見ることのできない 自然環境などを「見せて・伝える」インフラツーリズムとして、工事関係者協力のもと、「秘境八十里越体感バス」運行の取り組みを積極的に行っている。
国土交通省長岡国道事務所、福島県及び新潟県の協力のもと、三条市が主催。「感じよう、あふれる自然・歴史ロマン・未来につなぐ土木技術」を キャッチフレーズに、平成25年度に開催させた。工事現場となる八十里越付近は豪雪地帯のため、積雪による影響のない6~11月に運行。市内だけでなく、 市外や県外からも多くの人々が参加し、「秘境八十里越体感バス」でなければ見ることのできない自然や歴史ロマンを体感している。また、5号橋梁の架橋予定位置では、 見渡す限りの広々とした風景の中で歴史の道「八十里越」を確認することができ、新潟県と福島県の交流の歴史や、戊辰戦争時に長岡藩軍事総督河井継之助が会津若松に 落ち延びる際にこの峠道を越えたこと等、時空を超えたひとときを味わう事ができる。行程中、八十里越の自然や歴史などは市民ガイドが説明を行い、工事の要所となる 地点では、国土交通省長岡国道事務所から説明を受け、工事の効果や必要性等を感じてもらっている。

評価

工事現場を産業観光資源と捉えたユニークな取り組みである。難工事が続く国道289号の工事現場を産業観光の素材としたバスツアーを運行し、 優待券などによる地域との連携やガイドなど地域住民との連携も図られている。工事の意義への理解を深めてもらうこと、新しい視点で観光対象を 取り上げて事業化し、関係機関の連携も緊密であることも評価された。工事完了後も地域の伝統産業や地場産業と連携しながらインフラツーリズムとしての更なる発展が期待される。

秘境八十里越体感バス1

<秘境八十里越体感バス1>

秘境八十里越体感バス2

<秘境八十里越体感バス2>

秘境八十里越体感バス3

<秘境八十里越体感バス3>

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